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Fishing アメリカのバス釣り


バンディットがプラドコに吸収されました 2014/10/2(木)

添付画像 タイトルの通り、アメリカ有数のルアーブランドを多数配下に持つプラドコグループが、長年アメリカのプラスチック製クランクベイトの代表作として親しまれてきた「バンディット」を吸収することになったと正式発表されました。

日本では最も知られているモデルが意外と「フットルース」という水面を引き波を立てて泳ぐウエイクタイプだったりするのは、これまたいつものお約束で、日本独自の文化です(!)。

アメリカでバンディットのクランクといえば圧倒的に認知度があってポピュラーなのが「200」サイズであり、バスフィッシングの盛んな地域である南部、東部でこれがタックルボックスに入っていない人は居ないのでは?と言えるほどの定番小型プラスチック製クランクです。

逆にアメリカで最も不人気と言うか、その存在自体があまり知られていないモデルが「フットルース」だったりします。アメリカ人に見せると、「バンディットにこんな水面用のやつなんかあったんか!?」と驚かれたりします。「ところ変われば、品変わる」というヤツですね。

アメリカの定番バンディットといえば「200」
アメリカの定番バンディットといえば「200」

なぜか日本でだけ人気の「フットルース」
なぜか日本でだけ人気の「フットルース」



今回のプラドコ吸収劇のもっと前に、実はバンディット社は一度大きな転換期を乗り越えています。
おそらくアメリカ国内のインフレと人件費の高騰により、生産コストと利益率のバランスが保てなくなったのでしょうか、それまでのUSA製造、隣国のメキシコ製造をやめて、生産の拠点を中国に移したタイミングです。
私の曖昧な記憶では、たしか2000年代中盤あたりだったか?はっきりとは覚えていないのですが、とにかくそのタイミングで大きな変化がありました。

そのときに生産地の変更だけに留まらず、型(モールド)にも若干の変更が加わったのです。
変更というよりも、中国へ拠点を移動するタイミングで新しい工場向けにモールドも新しく作り直したのかもしれません。

古いモールドもかなりの生産数から痛んでいたのでしょう。
仮に、それまでのアメリカ製やメキシコ製で長年使ってきたモールドと全く同じように作ったつもりで「あれ」になったと言うのなら、それはそれでいい加減だなぁ…と呆れる精度だと思います。
いや、私の個人的な読みでは、「あれ」は意図的に行った修正だと読んでいます。

初期型、いわゆる旧型のバンディットには、「急所」とも言うべき弱点がありました。形状から仕方が無く、ボディのある部分の厚みが薄くなっていることで、ミスキャストなどで硬い場所に当てたりすると、そこが割れてしまうのです。
おそらく、バンディット社はその急所に気づいていたはずです。だから、チャイナへ工場を大きく移転するタイミングで、その弱点を「補強」するような修正を意図的に入れたのだと思います。

しかしながら(これはあくまで私の個人的見解として書かせてもらいます)、その「ある修正」によって強度はアップしたものの、バンディットのクランクに共通して優れていた「カリカリとした切れのあるアクション」がやや失われました。
この旧型と中国製の新型のアクションの違いを気づくには、相当なレベルでバンディットを使い込んでいる人でないと全くほとんど気づかないような、些細で微妙なレベルの「微差」なのですが、(私から言わせてもらえば)明らかに新旧で異なります。

その現実に気づいた当時の私は、店頭に次々と新入荷して増えていく新型パッケージを見て「いかん!このままでは旧型が手に入らなくなってしまう!」と焦りました。
そう思ったのはけっこう既に遅く、アメリカの釣具屋のほとんどのバンディットの在庫が中国製の新しいパッケージに変わってしまっていたタイミングでした。
また、私の気のせいかもしれませんが、他にもこの変化に気づいていたアメリカ人バサーが旧型を見つけては買い占めるという行動に既に出ていたため、旧型が消えるスピードと新型が増えるスピードに加速が付いていたかもしれません。
見つければラッキー、がんばって買いまくった旧型のバンディットの未開封品がぎっしり詰まった私の「バンディット箱」は今でもタックルルームの片隅でじっと出番を待っております…。

私の散らかったタックルルームに…
私の散らかったタックルルームに…

「旧型バンディット一生分」あります
「旧型バンディット一生分」あります

主に200と300、あとは100が少々…すべて旧型
主に200と300、あとは100が少々…すべて旧型



プラドコの発表した記事によると、過去21年間バンディット社のオーナーであり続けたクリス・ロス氏はプラドコへ会社をバトンタッチした後も、継続してバンディットブランドの指揮をとり続けるとのこと。
バンディットが最も輝いていた、古き良き黄金時代を知るご本人でありますから、当然「現行型のダメなところ、旧型の良かったところ」と、「旧型が抱えていた耐久性リスクと現行型の安全性」の微妙なバランス関係を重々ご承知だと思います。

私の個人的な意見を言わせてもらうと、一人のバンディット・ユーザーとしては、ぜひこの機会に思い切って旧型を復刻して欲しいと願うばかりですが、プラドコという大会社の一部となったことで、よりいっそう生産物としての安定性が重視されるであろう未来は容易に想像できます。
早い話が、ほとんどのユーザーが気づいたり識別できないレベルの些細なアクションの違いにこだわってまで耐久性を落とすより、返品やクレームの対象となる率を下げるべく耐久性の高い構造を選ぶのがメーカーとしては正義だからです。

おそらく、この私の「旧型バンディット一生分」コレクションは、この先も無駄にならず、むしろその希少価値は年々上がる一方である、という寂しい悲しいような、でも個人的には過去に旧型の買占めを判断した未来予想が当たって嬉しいような…。
なんともいえない微妙な気持ちではありますが、今の時点での私の未来予想…「旧型モールドの忠実な復刻というシナリオは無い」という読みも、概ね間違いないだろうと思います。

これこそが、ユーザーにとっては「最も釣れるのが正義」のはずなのに、製造メーカーにとっては「壊れない、クレームの返って来ない製品が正義」という現実です。

こうやって、アメリカン・プラスチック製クランクの代表作であるバンディットの歩んできた歴史を振り返ると思い知らされるのが、日本だろうがアメリカだろうが、ルアー作りというビジネスは同じような道を歩む運命だ、ということです。

自分が若いときは、古き良き時代…なんて言葉を使うのは年寄りだけだと思っていましたが…自分が年寄りになってきただけなんでしょうか?
なんだかこういったルアーの歴史的な変化のパターンにしては、ある一定の法則性が見えてしまうというか、自分がオッサンになったというだけでは十分に説明が付かない気がします。

プラドコの配下となった1ブランドである「バンディット」の今後の健闘を祈るばかりです。

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