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Fishing アメリカのバス釣り


夏の定番、テイルウォーター攻略 2014/8/4(月)

添付画像 添付画像
写真1:真夏の定番、テイルウォーターのパターン。ダムの発電で急流が発生する放水口です。

写真2:カレントが大好きなスポッテッドバス。流れが発生すると活性が上がるため釣りやすい。
夏といえば…涼しい場所を攻めよ。よくあるバス釣り入門書などにも書いてある定番中の定番ではありますが、シェード(日陰)のみならず、水が流れて動くところというのも魚たちにとっては「涼しい場所」になります。

水の流れを探せ!ということです。クリークや工業用水などの流れ込みも、流れ込む水温が周囲よりも低ければ夏のターゲットになりますが、流れの規模がもっと大きく強ければ強いほど、溶存酸素も関係して多くの魚がその場所に引き寄せられます。

私の住むアラバマ州には大型河川を堰き止めて構築されたダム湖が多く、それらのダム湖は連続して連なっているのが特徴です。
たとえばテネシーリバーなら、ガンタースビル、ウイーラー、ウイルソン、ピックウィック…という具合にダムが連続しているため、ピックウィックレイクの最上流部はウイルソンダムの放水口、ウイルソンダムの最上流部はウイーラーダムの放水口、ウイーラーダムの最上流部はガンタースビルダムの放水口ということになります。

それぞれ各レイクの最上流部に巨大なダムの放水口があり、メインレイク(リバー)への水源となっていることから、流れの供給が断たれることは有り得ません。
そしてほとんどの場合そういった大型ダムの放水場所には水力発電所が設置されており、ダムの放水を利用した発電が定期的に行われています。


アメリカではこういったダムの直下にある流れ込みエリアのことを「テイルウォーター」と呼びます。
夏のバス釣りでは、テイルウォーター攻略は重要な選択肢の一つです。
ただ、起伏の少ないフラットな土壌にあるアメリカ南部のレイクにおいて、概して湖の最上流部であるテイルウォーターのエリアは浅いです。とんでもなく浅く、ジェットエンジンを積んだフラットボトムのアルミボートでないと進入できないところもあるぐらいです。

浅すぎて岩が露出しているテイルウォーターエリア
浅すぎて岩が露出しているテイルウォーターエリア


この写真ではまだダムの発電が行われていない状態で、流れは無く極めてカーム(穏やか)な状態ですが、それでも水面直下にゴロゴロと沈んでいる大岩をジグザグに避けながらトローリングモーター(エレキ)でゆっくり進まなくてはならず、かなり神経を使う状況です。
加えて、水力発電が始まり急流が発生すると、流れに押されてボートの操船が思うように行かなくなり、岩に乗り上げて座礁する可能性が高まります。
だからここでの釣りはリスクを伴い、けっこう危険なエリアでもあります。
座礁して船底に傷が付くだけならまだマシです。岩に乗り上げ、引っかかったボートが更に急流に押されて転覆することだってあります。実はこのテールウォーターエリアはボートの転覆によって命を落とす釣り人が絶えない、たいへん危険な場所でもあります。
何年かに一度のペースで溺死事故が起こっているのもテイルウォーターの悲しい現実です。

これはまだ放水していない状態。アラバマ電力の水力発電所
これはまだ放水していない状態。アラバマ電力の水力発電所


発電所の放水口には、「発電が始まったら、尋常じゃない急流が発生するから危険だよ。近寄らないように注意してね」的な警告の看板があるのですが、これがけっこう近寄らないと読めないという…(笑)
まぁこれはおそらく事故が起こった場合の免責のための設置ではないかと。早い話が、ここで釣りするなら自己責任でやってよね、発電所は責任持たないからね、という意思表示でしょう。

けたたましいサイレン音と共に発電が始まる。放水開始
けたたましいサイレン音と共に発電が始まる。放水開始


そうしているうちに、発電所のスケジュールどおりに発電、つまり放水が始まりました。始まる直前に、ものすごい大きな音でサイレンが鳴ります。急流で怖い思いをしたくない人は、このサイレンを聞いてから下流へボートで走って逃げれば間に合います。
でも、カレント発生のタイミングで魚の「お食事モードスイッチ」が入るのを期待しちゃう「釣りバカ」たちは、このサイレン音を聞くと「よし、きた!」とばかりに気合が入って、フィーディングスポットへキャスティングしやすい位置へとボートポジションを整える…(笑)

ベストスポットを押さえていたバスキャットの人
ベストスポットを押さえていたバスキャットの人


いかにもここで釣りなれた地元アングラーという雰囲気のこのバスキャットの人は、ベストポジションを押さえていました。サイレンが鳴り始めたころには、もう既にこの位置に陣取っていました。ヤラレタ。

あまりの放水の勢いに引き波も立つほど。すごいです
あまりの放水の勢いに引き波も立つほど。すごいです


これ、静止画で見るとあまり大したことのないように見えますが、実際にはすごい勢いで放水が行われています。
あまりに急激に放水するため、水がグングン押されて周囲に引き波が発生するほど。普段あまりシートポールを立てないで釣りをする私ですが、このときばかりはシートポール無しでは落水するかも、と思いシートポールをボートのストレージから出して立てました。
もしこれが日本のダムの直下だったら間違いなく永遠の「進入禁止エリア」になっているでしょう。

放水のサイレンと共にアンカー投下、アルミのおじさん
放水のサイレンと共にアンカー投下、アルミのおじさん


このアルミボートの地元おじさんも要領が良かったです。放水を予告するサイレンが鳴ったかと思うと、おもむろにアンカーを投下してバッチリのポジションに停泊。
アルミボートってFRPのバスボートに比べると流れに弱く流されやすいんですけど、この人はアンカー持参で完璧でした。
ホワイトバスでしたが、連続で入れ食ってました。やるなぁ〜。

最後に、やはり上記の静止画像だとこの放水の勢いがどれぐらいか?が上手く伝わらない気がしたので、がんばって動画をアップしてみました。
そりゃあ、転覆事故もおこるわな…と思っていただけるかと思います。
あくまで自己責任という条件付きとは言え、ここでボートから釣りをすることが何ら禁止されていないというところに、やはり「自由の国アメリカ」ということと、ボートからの釣りという文化の根付いている歴史をあらためて感じさせられます。


(動画)発電開始直後のテイルウォーター激流


※記事掲載の写真とビデオは、2013年の夏にクーサリバー水系のダムにて撮影したものです。

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