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Fishing アメリカのバス釣り


バスの学習能力を科学的に調査 2014/6/28(土)

添付画像 新作ルアー発売直後はなぜ良く釣れるのか?バスのルアーを学習する能力は?
この類の疑問って、バスのルアー釣りをやっている者にとって永遠のテーマとも言えます。
そんな疑問にヒントを与えてくれる、たいへん興味深い内容のニュースを目にしました。


フロリダ大学が、バスのルアーに対する学習能力の研究をリサーチした結果が最近公表されました。
正確には「ルアーを拒否する反応」に対する研究内容です。

面積27エーカー(東京ドーム約2.3個分の面積)の個人所有プライベートレイクを使用して、4週間の調査期間中、12日の実釣を大学院生が行いました。
このプライベートレイクは所有者以外が一切入ることのできない敷地内にあるもので、そこに住むバスは通常のパブリックレイクのようにフィッシングプレッシャーを受けておらず、そういった外的要因を排除するべく選ばれました。レイクの水質はクリアで、最大水深は15ft(約4.5m)。

ここからがすごいというか、さすがは本格的な大学の研究です。

まず最初に、レイク内に居るバスをエレクトロ(電気)・ショッカーボートを使って浮上させ、釣りの調査対象となる10インチ(25cm)以上のバスすべてにタグを付けてマーキングしました。数は、347匹だったそうです。

その後、ようやく実釣調査の準備に入ります。

使用するタックルは、なるべくシンプルに2種類のみ。
一つ目はハードルアーで、ビルルイス社のラトルトラップというバイブレーションプラグ、カラーはクローム・ブラックバック。
二つ目はソフトルアーで、ゲーリーヤマモト社のヤマセンコー4インチ、カラーはプラム・エメラルドフレーク。3/0フックのウエイト・レス(日本語で言うノーシンカー)。

2種類のルアーは、まったく同じスペックのロッドとラインに結ばれました。ラインは、20lbのブレイデッドライン(PE)に、4ftの長さの20lbフロロカーボンリーダーを結んだものです。

実釣作業員となったアングラーは2名のみに絞られました。なるべくスキルレベルが同じ程度の者2名があらかじめ選出されましたが、ルアーを動かす技術の個人差がデータに反映されないよう、1時間おきに2名がそれぞれのルアーの付いたロッドをお互い交換することにしました。

バスはあらかじめタギングしてあるので、同じ魚が調査期間中に何回バイトして釣れたか?も明確に知ることができます。
12日間の実釣で、合計260匹のバスが釣れました。つまり、残りの87匹、全体の約25パーセントにおけるバスは、まったくルアーを口にしなかったということになります。
逆に、75パーセントのバスはルアーを口にして釣り上げられました。やはりバスってルアーに弱いんですねぇ。

さらに面白いのはここからです。

実釣調査を始めた初日は1人のアングラーにつき1時間当たり2.5匹の割合で釣れていたのに、最後の実釣12日目には1人1時間あたり0.25匹にまで落ち込んだそうです。
スレた、バスがルアーに反応しにくくなった…早い話が学習したってことですね。

初日にラトルトラップで釣れたバスは1人1時間当たり2.5匹だったのに、3日目にはもうそれが0.5匹まで落ち込んだそうです。
逆に、ヤマセンコーで初日に釣れたバスは1人1時間当たり1.8匹とラトルトラップを下回る数字でしたが、最終日の12日目になっても1.0匹を下回ること無く、最後まで釣れ続いたそうです。

タギングによって知ることができた「同じバスが何度食ってきたか」の結果も非常に興味深い。
まずラトルトラップですが、同じバスが2度釣れた実例は、調査期間中を通してたった2匹だったそうです。
対して、ヤマセンコーで2度釣れた同じバスは25匹もいたそうです。しかも、そのうちの5匹は2度以上繰り返して釣れたそうです。

つまり、プレッシャーのかかっていない状況下でのバージン・インパクトでは音や光の反射、振動の強くスピードの速いラトルトラップに軍配が上がりましたが、釣り人によるプレッシャーが強まるにつれて、ラトルトラップへの反応は無くなった。(ルアーを学習したと考えられる)
一方、バージン・インパクトではハードルアーに負けてしまうものの、スレにくさ・学習されにくいという点では、ソフトルアーであるヤマセンコーに軍配が上がりました。

普段バス釣りをやっている人間からすればほぼ予想できる結果であり、驚くような内容ではないかもしれませんが、こうやって個々の魚をタギングした上できっちり白黒付けるというのはなかなか個人レベルでできることではありませんので、信頼性の高い調査結果だと思います。
私は、基本的に「霊」とか「呪い」とかアホちゃうか?と思う、科学で証明できない物事を一切信じない典型的な性格ですので、こういった科学的なデータは私のような人間にとってとても説得力があります。

あと日本の皆さんがここまで読んだら「なんで?」と引っかかりそうな点について補足しておきます。
たった2種類のルアーという「厳選」において、ヤマセンコーはまだわかるが、なんで「ラトルトラップ」なんだ?と、日本人は思ってしまうことでしょう。他にもっとあるやろ?と。
実は、アメリカで最も数を売っているハードプラグって、ラトルトラップなんです。数量だけでなく、長期的に何十年も、まったく同じスペックでアメリカで売れ続けているプラグって他にありません。
だから「誰のタックルボックスにも入っていて、使い方も知られているルアー」の代表格として選ばれたのだと思います。まさに、ハードプラグの「アメリカ代表」ですね。投げて、まっすぐ一定の速度で引いてくるだけという使い方も、データにムラが出にくく調査向きとも言えるでしょう。
一方で、ソフトルアーで最も売れているのがヤマセンコー?なのかどうかは、ちょっと確証がないのですが、今の時点で「誰のタックルボックスにでも入っている」「使い手の技術による釣果の差が出にくい(アクション)」という意味で選ばれたのかもしれません。
そのあたりのルアー選別における条件はフロリダ大学からは正式に発表されていないようですので、あくまでも私の個人的憶測になりますが、ほぼ間違いないと思います。

最後に、こういったバスの魚類学的なことを、徹底して「バスのルアー釣り」という絞られた内容にターゲットを合わせて、大学が大真面目に研究してしまうという現実に、アメリカにおけるバス釣りの社会的な立場・認知度の大きさをあらためて思い知らされます。
日本で害魚と言われているブラックバスだから、国公立大とかがルアーの反応について税金使って研究して発表したらさぞかし怒られるんでしょうなぁ。
その研究内容が「誰の役に立つのか」「誰が得をするのか」を考えると、日米両国のバスフィッシングを取り巻く政治的な環境の真っ逆さまな違いが見えてしまいます。

だからといって、そんな現状をひっくり返すことは簡単にはできないわけで、我々がまず覚えておかなければならないことは、平日の一投目はバイブレーション、休日の夕方はヤマセンコー、ってことでしょうかネ…。ハァ〜(苦笑)

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