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DIY 自作と修理


バスボート徹底レストア 「船体の上下分割」 2014/12/23(火)

すでにこちらの記事でご報告したとおり、トランサムが割れてしまい寿命を迎えたあと、しばらく放置状態だった私のバスボート、フィッシャーFX19。

春以降、お値打ち価格の船体オンリー(エンジン無し)の中古バスボートを探し続けてきたけれど、手元にあるマーキュリーのEFI200馬力が搭載できるちょうど良いサイズの船体との「出会い」は無かった…。
時間は過ぎていくし、他の方向性もそろそろ考えて動かないといけない時期に追い込まれてきました。

トランサム周辺のクラックは外側から目視できるため、どの程度の補修が必要か見当が付けられるのですが、外から見えない内側のダメージは眺めているだけでは確認できません。
最終的に修理するにしても捨ててしまうにしても、どっちみち分解して困ることはないだろう。と自分に都合よく納得させ、船体を上下真っ二つに切り離してみる!ことにしました。

基本的にメーカーを問わずFRP製のバスボートは「キャップ」と呼ばれる上側と「ハル」と呼ばれる下側の上下2分割構成で作られている場合がほとんど。内側の修理を行うには、これら上と下を切り離すことが第一歩になります。

日本ではおそらく、通常のバスボートオーナーがDIYでこの上下分割を行う例は非常に稀でしょう。少なくともプロの修理屋さんを除き、日本でこれを個人でやってみたという話は今まで聞いたことが無いです。
しかしそこはバスボートの生まれ故郷アメリカ。こういった上下分割に始まるDIY修理を個人レベルで行うユーザーが大勢居て、ガレージや庭でDIYバスボート分解をやってしまうんですな。
土地が広く作業スペースに困らないというDIY向きの恵まれた環境だけではなく、自動車や大型農機を自分で修理することに慣れていて抵抗が無いような田舎の人がアメリカのバスボートオーナー像とオーバーラップしているという社会的な側面もあるかもしれません。
何度も言いますが、アメリカではバス釣り=ド田舎の人がする屋外趣味の代表です。アメリカの大都会の人は、バス釣りなんか普通しませんからね。

だからアメリカ(の田舎)でバスボートを本気で分解してみたいと思ったら、いろいろ調べたり聞いてまわれば、それなりに体験者たちのノウハウを参考にすることができるというわけです。
私もFRP製のフルサイズ・バスボートをバラバラにするのはもちろん今回が初体験だけれど、綿花とトウモロコシとジャガイモ畑の延々と続くド田舎に住んでいる甲斐あって(笑)、事前に情報収集をするのに一切不自由しなかったです。

修理が完了するまで、いったん船体保険を解約しようと保険屋さん(フツーの雑居貸しオフィスにある)に行ったときも、窓口のオジサンに解約の理由を聞かれて「船の中の木材部分が腐っているようなので、上下に分割して、腐った木を掘り出して、FRP積層を新しく……」と、おもいっきりマニアックな説明をしてやった(?)つもりだったのに、全部言い終わらないうちに「ああーそれね、うん、大変な作業だけど皆やってるしね、まぁがんばって」と。まるでフツーに「近所のオッサンもこの前やっとったわ」ぐらいの反応でさらりと流されてしまい、拍子抜けしましたよ(笑)

備えあれば、患え無し。FRP切削作業において、強敵は毛穴よりも細かいサイズとなって飛び散るファイバーグラス粉。
皮膚に付着すると、毛穴から取れなくなりチクチクチク…と痒みが何日も続く。
そういった「やる気を失せさせる」要素を最初から完璧に排除する準備が、完成までの長い道のりを走りきる為の追い風となるのだ。

トップキャップと、下側のハルの接合部で最も強固に接着されているのが、トランサムの合わせ目。
厚みもかなりあるため、1度のスライスでは表面だけしか削ることが出来ない。
何度も何度も切れ込みをトレースして、溝を深くしていく。根気の要る作業です。

フロントデッキ周辺の上下接合部をカットする。作業の妨げとなるカーペットはあらかじめ全て剥がしてあります。
私のフィッシャーの場合、赤い矢印のように床面とストレージの壁面の接合部をカット。これでトップキャップを持ち上げたら、デッキ面はハルと共に下へ離れる…はず(笑)

私のフィッシャーで難しかった箇所。リアストレージ(ガソリンタンクの部屋)の後ろ側。キャップとハルの接合部をFRP接着してある箇所があるのだが、外からリーチしにくい角度のため奥へ手が入れにくい。
ガソリンタンクを空にして固定されている全てのパーツを外し、やや前方向へタンクをずらすことでアクセスする隙間を確保。矢印のところ、さらに奥(上方向、この角度では見えない)を内側からカット。

赤い矢印のようにトレースしながら、上下を切り離す。写真で見ると単純なように見えるが、ここをきれいにカットするために体勢を維持することが困難。
場所によっては「手鏡」を使って確認しながら少しずつ切り進んで行く。変な体制で長時間いると、首や背中のスジがつっておかしくなりそう(苦笑)。

 

 

船体上下を分離するのに必要な箇所全てをカットしたので、次は上下を切り離すための道具を作る。

トップキャップを上から吊り上げて、下のハルはトレーラーに残したまま自走で抜き取るプラン。だから、トップキャップを吊り上げる道具が要る。もちろんフォークリフトなんて持っていないし重機レンタルも高いので論外。

2X4、2X6木材を買ってきて、カットする。部材をネジ止めして、船を吊り上げる専用のヤグラが完成。全て自作ですよ、自作。

 

 


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作りたてホヤホヤの木製ヤグラと、今までも船外機を修理する際の吊り上げに使っていた2トンクレーン(一部の人にヒロシクレーンというあだ名を付けられているオレンジ色)、この2点を使用してトップキャップを上空方向へと引っ張ります。メリッ、メリッ、メリメリ…。

メリッ、メリッ、メリメリ…。あ、カット部分の解説写真で抜けていましたが、このシート下とデッキの接合部も事前にカット済みでした。

メリメリメリ…。コンソールも宙に浮いていきます。配線類など事前に外し忘れが無いか何度もチェックしておきましたが、やはり念には念をで少し持ち上げては確認、の繰り返しで。

まだどこかFRPが繋がっていたんじゃないか?と心配になるほどすごい音を立てながら、トップキャップは上空へと持ち上がって行く。メリメリメリ…。

エレキのマウントなんか、完全にトップキャップが分離してしまったほうが分解しやすいから付けたまま。
とにかく上下にまたがっているもの、取り外さないと上下が切り離せないものだけを事前に外してある。

これぐらいまで分離してしまうと例のメリメリ音は無くなる。
その代わり今度は分離したトップキャップがフラフラしだすという別の怖さが新たに襲ってくる…。

どれぐらい持ち上げたか、比較のために横に並んで記念撮影。バスボートオーナーは世界に数多いが、こういうマイボート写真を持っている人はほとんど居ないだろう…(笑)

ここでトレーラーをピックアップトラックにつなぎ、牽引して前へ抜き取ってしまう。
下半分のハルはトレーラーに乗ったまま移動。吊り上げられているトップキャップだけが、ヤグラとクレーンの下に残る。

こういう写真も、なかなか無いかと…(笑)。ましてや「マイボート」となると…。
この後、約3年前に事故をしてフレームが曲がり廃車になった古いトレーラーを引っ張り出してきて、この下にもぐりこませ、トップキャップを降ろした。廃車トレーラーをしばらく保管する「置き台」として再利用です。

上下分割が計画通りに成功したことで、ようやく船体内修理への第一歩を歩み出すことが可能に。
バスボートの中身ってこういうふうになっているって、知っていました?

ちょうどこのタイミングで、ご近所さんの男性(既婚・子持ち・もちろんアメリカ人)がウチの前を通りかかり、「めちゃくちゃ楽しそうなことやってるなぁ〜!」と言われました。
確かに、見てるだけならめっちゃオモロイと思います(笑)。よくウチの前を車で通る方なので、おそらく準備段階からさりげなく観察しておられたのでしょうが、ついに上下分割が成功したタイミングで声をかけずにはいられなくなったのでしょう。

いやー計画通りにうまく行っただけで何だか満足してしまいそうになりますが、イヤイヤ待てよ、これは修理の「準備」ができただけであって、まだ何も修理できていないし(笑)。

第一目標の「内部を目視点検できる」が可能となり、次の目標である「故障箇所を外からも中からも全方向から修理できる」状態になったため、大きな一歩前進です。これを突破しないことには、何も始まりませんから。

まだまだ、先は長いです。

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